
Q3
初めて安全運転管理者に選任されました。どのような業務をしなければいけませんか。
A
安全運転管理者の業務は、道路交通法で規定されており、「交通安全教育指針」に基づいた安全運転教育(道路交通法第74条の3第2項、第3項)のほか、道路交通法施行規則第9条の10に定められている、次のような9つの管理業務を行わなければなりません。
(改正道路交通法施行規則/2021.11.10公布・2022.4.1施行)
①運転者の適性等の把握
運転者の適性・技能および知識や道路交通法などの遵守状況を把握する
②運行計画の作成
最高速度違反、過積載、過労運転、放置駐車違反(※)を防止するために、運行計画を作成する。(※運転代行業者については駐停車違反行為の防止を含む)
③交替運転者の配置
長距離運転、または夜間運転となる場合、過労等により安全な運転ができないおそれがあるときは、交替運転者を配置する。
④異常気象時等の措置
異常気象等により、安全運転に支障が生ずるおそれがあるときは、安全確保に必要な指示や措置を講ずる。
⑤点呼、日常点検等の指示
点呼等を行い、日常点検の実施や過労、病気などがなく正常な運転ができることを確認し、安全運転確保に必要な指示を与える。
⑥酒気帯びのチェック(2022.4.1施行)
運転する前と運転した後に運転者に対し、酒気帯びの有無について目視等で確認する(運転者の顔色、呼気の臭い、応答の声の調子等で確認する)。
⑦酒気帯び確認の記録と保存(2022.4.1施行)
酒気帯びの確認内容を記録し、その記録を1年間保存する。
⑧運転日誌の備付けと記録
運転状況を把握するため必要な事項を記録する運転日誌を備付け、運転者に記録させる。
⑨安全運転指導
自動車の運転に関する技能・知識その他安全な運転を確保するために必要な事項について指導を行う。
※⑥、⑦については、2022年10月1日以降は以下のように改正される予定だった(編集部※)。
⑥酒気帯びのチェック
運転する前と運転した後に運転者に対し、酒気帯びの有無について目視等で確認する(運転者の顔色、呼気の臭い、応答の声の調子等で確認する)ほか、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であつて、国家公安委員会が定めるものをいう。次号において同じ)を用いて確認を行う。
⑦酒気帯び確認の記録と保存
酒気帯びの確認内容を記録し、その記録を1年間保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること。
※編集部注/半導体不足が続いているため、2022年10月1日までに市場が求めるアルコール検知器台数の確保は不可能であることが判明し、警察庁は、2022年9月9日に検知器使用の義務化時期をさらに延長することを決めました。義務化の時期は未定で、今後の検知器の供給状況をみて判断されます(2022.9.15更新)。
